人と会話することの難しさ豪俺、正直人とのコミュニケーションの仕方は下手くそだと思う。はるきそう?豪うん、なんかそんな気がする。はるき普段一階で話してる時は、すごい惹きつける喋る方をしてるし、ある意味スター性みたいなのを感じてるけど。豪あー、そうなんだ。でも、ごめん、俺はそれを初めて知ったと言うか。なんか、むしろその人が楽しく喋ってる環境を、潰しちゃってる気がする。そんなタイプの人間な気がするんだよね。はるきなるほど。豪自分の喋りたいことしか喋んないし、誰かが会話してる時でも、どうしても気になったことを知りたくて聞いたりとか。なんか聞く前にわかってるけど、どうしても聞きたくなるっていうか。自分の話を優先しちゃう。はるきでもそれってそれだけ熱があるってことなんじゃないの?ちょうどこないだ聞いた話に、台湾人の特徴ってのがあって。豪うん。はるき台湾人の方って、会話の最中に話が重なったら、話の熱が高いほうがその会話の主導権を握れるんだって。だから、熱く語る人がたくさん話せて、控えめの人はなかなか話す番が回ってこない、みたいな。豪へぇ。台湾ってそうなんだ。はるきだから、それだけ熱を持って話せる人ってなかなか日本人にはいない気がするし、良いところだと思うけどな。豪なるほど。あ、ちょっと。今インタビュー中なんだけどごめんね。俺、今みたいに何か相手が言った後に返す言葉が見つからなくて、なんていうんだろう。話のキャッチボールができないっていうか。はるきなるほどね。豪そうそう。はるき理想的には、どういうことを返したいの?豪理想的には、そうだね。聖さんみたいに今言われたことを分析するの。それで趣味の話とかに繋げて盛り上げる。話はちゃんと理解して聞いてるつもりなの。今もちゃんと目と目を合わせて聞いてるじゃん?でも、解釈できないことが多い。だから、それを直したい。好きなことをやっている自分でありたい豪俺、結構よくアーティスト気質って言われるんだけど。正直、あんまり好きじゃない。はるきアーティスト気質って言われるのが好きじゃないんだ?豪うん。なんか、俺はアーティスト気質じゃないって思ってる。俺が感情で動いてたり、絵を書いてたりすることとアーティストをすぐ結びつけようとするのは違うと思ってる。あんまりはっきり言いにくいんだけど。はるき逆に、どういう自分に見られたい?豪「やりたいことをして生活してる人」って見られたい。はるきあ〜。なるほど。豪自分としては、今、すごい好きを第一に生きてるから、好きなことをして生きてるって思われたいな。俺は好きで絵を描いてるだけだから、それをすぐアーティストと結び付けられることがなんか違う気がするんだよね。うん、変な感じ。はるき自分がなりたい姿と、相手から見られたい姿が一致してほしいってことかな?自分に素直にというか、自分がやりたいことやってるように周りからも見えててほしいというか、伝わってほしい、みたいな。豪うん、別に理解されたいとは思わないけど。なんか、そんな感じ。はるき起業家とかがわかりやすいと思うんだけど。みんなそれぞれ持ってる信念とか想いがあって、それを実現するためにいろんな活動をしてる。ただ見てる側にはその想いがなかなか伝わらなくて、その人が目の前でやってる活動だけをまるでその人のすべてかのように受け取られて、本人はモヤモヤするみたいな。豪あ〜、そうだね。そんな感じかも。1年後に生まれ変わる覚悟はるきこれからも好きをやっていく上で、何かチャレンジしたいことはある?豪俺はAPUって大学に通ってるんだけど、後期から休学して留学しようと思ってる。はるきどういう経緯で留学をしようと思ったの?豪俺ね、ゴールがあって。他の人から、「お前天才じゃん!」って思われるような就職先に就きたい。もう、目に見えるすごいところに就きたい。それで、そういうところに就くには、英語を勉強しないといけない。今の自分はまだ英語がペラペラなわけじゃないから。他にも、論理的な思考ができないといけないし、金融業界に行きたいから、金融知識を死ぬほど身につけたい。はるき休学期間に一気に目標との距離を縮めようと思ってるんだ。豪うん。この一年間で他の人と死ぬほど差をつけたいの。一年後には名のしれた企業にも就職できるような状態にしたい。この休学期間中に生まれ変わりたい。はるきすごい覚悟だね。豪正直、今の立ち位置は英語も全然喋れなくて、将来進みたい金融業界の知識があるかといえば、他の事業をやってる人たちと同じくらいだと思ってる。でも、金融業界を目指す人間として、それはまだまだ底辺だと思ってて。だから、他の人の2、3倍くらいは業界の知識を身に着けて、大学に復学した時にはゼミでも積極的に発言ができるくらいの知識までもっていきたい。好きだからこそ本気になれるはるきいろんなことに前向きに挑戦するには、自己肯定感や自己効力感みたいな、いわゆる自信が必要だったりすると思うんだけど。その点、好きなことに、これだけまっすぐ向き合えるのはどうして?豪なんでだろう、自分の好きとか、強みとか弱みってのをわかってるからなのかな。はるき自分が好きがわかってる状態の選択って、それを知らない時の選択とは全く違う気がするんだよね。だからこそ、それを既に知ってることが一歩有利というか、すごいと思う。それがまだ見つかってないって人も結構多いんじゃない?豪自分の好きを知ってれば、俺はのびのび生きられるのかなって思う。あ、それで。なんで自分が好きを追いかけてるかっていうと、好きなことじゃなかったら、本気になれないじゃん。はるき好きだからこそ、本気になれる?豪俺は、絵を描くことがすごい好きだから、結構本気で描いたりするの。その時、100%を出してる気がする。うん、だから自分が100%を出せるところにしか自分の身を置きたくないっていうか、うん、それ以外はしない。はるき自分が100%出した時は誰にも負けるつもりはない?豪うん。絶対負けない。負けたこともない。特に知識においては、絶対負けない。それに、苦手なことも、切羽詰まったときにやってみたら、めちゃくちゃ面白くなっちゃったんだよね。その、テリトリーっていうのかな?自分が得意になったら何でもできると思う。だから多趣味な俺は、いろんなことがマスターできそうっていうのかな。そんな気がして、今は楽しみ。はるきいつの間にか、いい時間だ。最後の質問としようか。豪え、もう時間?まだそんなに経ってないと思ってた。笑はるき自己紹介によく「俺は自分が好きだ」って書いてるけど、この言葉に込めた豪君の想いを聞かせてくれる?豪俺は、俺が好き。でも、もしかしたら「自分が好き」とはちょっと違うのかもしれない。はるきというと?豪なんか、そうね。自分が好きっていうよりは、「好きなことをしてる自分が好き」なんだと思う。そして、いつも感性で生きてる自分が好き。いつも自分の価値観で生きてるから。編集者のコメント今回の取材を受けるに当たり、彼は今の自分がひとの前で話していいかをずっと迷っていました。自分の理想とする姿と今の状態がかけ離れているからこそ、まだまだ未熟な自分を見せるのが恥ずかしいし、嫌だとも。けれど、この取材を通して自分の立ち位置を改めて再確認し、次のステップへと進む原動力を見つけてくれたみたいです。あえてこの記事を公開することで、自分をこれからも鼓舞し続けていきたいと語ってくれたその言葉に、このメディアの意義を逆に感じることができました。実際に、今月末から海外へと旅立つそうです。まずは東南アジアへ。これからの彼の進化が楽しみです。