夢ある若者の人生を定点観測するドキュメンタリーメディア◆ シン・クロニクルについて現代では、これまでの敷かれたレールを走るという人生観に違和感を感じている多くの若者たちが、社会に対する課題感を心に抱えて、自らの人生を切り拓く動きを見せています。そんな彼らの小さな灯火は、集い、高め合うことで互いにその火を大きくしていき、いつしか時代の波となって社会に強い衝撃を与えることでしょう。彼らが自分の足で、泥臭くも、一歩、また一歩と大地を踏みしめる音は、都市部からだけでなく、地方の山奥からも聞こえてきます。シン・クロニクルでは、今はまだ名もなき小さな若者たちの歩みを、ドキュメンタリーという形で紹介していきます。個々のパーソナリティを活動の歩みに重ねて記事化し、一般の人からも見える化することで、その繋がりと交流の拡大・密接化を加速させようとするのがこのメディアの目的です。そして、このメディアを通して全ての若者たちが人生の指針とも言える夢や目標(=灯火)を持ち、先をゆく先輩方の背中に鼓舞される日常を送ったり、逆に先輩方は後輩たちからの熱い眼差しに激励されたりして、それぞれが誇りある人生を歩んでいくことが私達の切実な願いです。◆ シン・クロニクルの原点私達の原点は、「深く、熱く、向き合うこと」です。当時、大分県別府市にある起業家シェアハウスSEKIYA.soの住人であった代表が、自身のライター経験で学んだ「人と深く向き合うこと」への価値観から、日常的にこの場所に出入りする熱い想いのある若者たちを取材し、彼らの存在を広めたいという思いによって、このメディアは誕生しました。365日、雨の日も風の日も、心の炎を絶やさず走り続ける彼らを支えているものは何か。その理由が気になりながら、彼らと寝食をともにし、対話によって向き合う中で、その熱源には、彼らが信じてやまない人生の指針とも言える、夢や目標があることに気づきました。追い風ばかりではない人生の中で、向かい風にも果敢に立ち向かい、時には悲しみに暮れることがあっても、また立ち上がり、その心の火を大きくし続ける毎日を生きる彼らのどうしようもないかっこよさに、すっかり魅了されてしまったという訳です。これからの日本を背負う若者たちにとって、きっと多くの困難や試練が待ち受けていると思います。時には腹を切る覚悟が必要だったり、人生をかけた選択の場面もあったりするでしょう。そんな若者にとって、このメディアでの学びや仲間の存在が、人生の支芯となることを願って、私達は、以下のビジョン・ミッション・コンセプトを掲げます。ビジョン:全ての人が目標を見つけ、人生の指針を持って生きる世界をつくるミッション:活動家の一生の歩みとその変遷の見える伝記をつくるコンセプト:夢ある若者の人生を定点観測するドキュメンタリー◆ シン・クロニクルのコンテンツまずは、二十代を中心とする若者の一生を定点観測するドキュメンタリー記事の作成、すなわち「夢ある若者の人生を記録する伝記の制作」に取り組んでいきます。同じインタビュアーが定期的にゲストを取材し、その都度活動や思想の変化などを記録していきます。ゲストにとって周期的に訪れるその機会は、自身の過去と現在とのつながりを整理する内省の時間となり、これまでの歩みを俯瞰して話すインタビュアーの存在が、自分の歩みを確認する北極星のような指標となっていきます。また、対話の中では、表層的なものだけではなく、ゲスト自身が意識していないような心の奥底にある情報(想い)を引き出すことをインタビュアーは試みます。偶発的な対話によってもたらされる自身の意外な側面に触れることこそ、ゲスト自身が、自分の本質を明らかにする上で重要であると私達は考えているからです。そしてその対話とは、ゲストとインタビュアーの間における信頼の蓄積と、時の経過に伴う成長の累積が直交する交差点であるため、回を重ねるごとにさらなる深みへと進んでいき、その分だけ、対話に充足感が伴っていきます。そんな深みのある対話は、その後のゲストのさらなる高度への飛翔を可能にくれるでしょう。この他にも、企画は随時立ち上げ、進行していく予定です。◆ シン・クロニクルにかける想い少子高齢社会となった現在の日本において、この国の未来を担う存在としての若者は大変貴重視されています。しかし、既に成果を上げ、社会の注目を浴びている限られた若者を除けば、多くの若者たちは未だ社会の日の目を浴びず、陰鬱とした日陰でその身を燻っているとも私達は実感しています。実際、未来の見えない私達にとって、どんな品種かもわからない(そこらの雑草なのかも、陰樹のように大器晩成で大木となるのかもわからない)日陰の小さな苗木を手塩にかけて育てるというのは、あまりに無謀な話です。それこそ、毎日水と肥料を与え、風が強い日には室内へと入れてやり、晴れた日には心ゆくまで日光浴をさせたにも関わらず、結局大きくなるまで育ててみると、実はそこらの雑草と同じだったとなれば、笑い話もいいところです。しかし、私達はそんな無謀と言われても仕方のないようなことに挑戦したいのです。まだまだ小さな苗木に毎日水を与え、肥料をやってやり、時には受粉してやってまで、手塩にかけて育ててやりたいのです。そうすれば、すくすくと育つものもいるだろうし、その過程で何か突然変異を見せてくれるものも現れるかもしれません。はたまた毎日水をやっている私達の姿を見た人が、その苗木を育てたいと申し出てくるかもしれません。そうやって、微力ながらも、少しでも彼らの持つ可能性を広げてあげたいという想いが、このメディア運営の原動力なのです。ここまで読んでくださった方は、私達のことをバカだと笑うかもしれません。実際、このメディアに関わる我々は、まだ名前のない苗木たちに可能性の水と肥料をやり、彼らが曲がりくねった道の先に大きな木となり、新しい種を飛ばそうとするときに、彼らの人生の詳細な記録が役に立つのかもしれないという一握りの希望に思いを馳せているだけの、バカの集まりだと言えるでしょう。ただ、そうはいってもやはり、当メディアを運営する私達が周りの目を気にせず、心からバカになれるのは、日常的に彼らと関わっている私達自身が、彼らの無限大の可能性を信じているからに他ならないのでしょう。社会の日の目を浴びる前の苗木の時代から、彼らの可能性を信じ、一生の歩みを記録しようとする試みこそが、私達の運営するメディア「シン・クロニクル」の真髄です。夢ある若者の人生を定点観測するドキュメンタリーメディア『シン・クロニクル』の設立を記念して。 2023年8月10日 代表 大窪春己