「日本の学習塾のシステムが好きじゃない。」から始まったアプリ開発はるき事業の方針として拡大していきたい先が東南アジアっていうのはどうして?ゆうき若干事業の話にもなってくるけど、日本の学習塾のシステムがはっきり言って好きじゃない。はるき日本の学習塾のシステムがはっきり言って好きじゃない?ゆうき大学4年間塾講師のアルバイトをしてきた実体験も踏まえた上で、学習の効率化を極端にするサービスは世の中にはあるんよ。はるきうんうん。ゆうきけど、「生徒に目が向けられていて、ちゃんと自分で入力できるように生徒を育成ができて、その情報を元に管理していくサービス」っていうのが存在しない。はるきそうなんだ。ゆうきやっぱそれが学習塾向けのサービスとしては、俺はあるべき姿だと思っていて。はるきうんうん。ゆうき塾って親御さんから行かされるとか、生徒にとってメリットが見えにくくて。はるきあぁ。ゆうきまぁ塾っていうサービスを利用して点数が上がるのはおっしゃる通りだけど、それ以外の利用する理由が何かっていったら、別にキャリアに絡んでるわけでもなく、ただただ塾に行けば点数が上がるっていう、 なんかそこのロジックがブラックボックス化してしまっている。はるき確かに、塾は「受験のため」っていう印象が強いですよね。ゆうき俺はそこがやっぱ好きじゃなくて。はるきうん。ゆうきだからそこを変えるためのアプリケーションを作りたいなって思った。はるきなるほど。ゆうきだからまず今は、日本をターゲットにしてる。ただ、このモデルって東南アジア、それこそインドネシアとか、主にマレーシアとかのニーズにも合ってると思うんよね。はるきというと?ゆうきマレーシアとかインドネシアって、教育にかけるコストってめちゃくちゃ高くて。はるきそうなんだ、意外。ゆうきだから逆に、かかる費用が高いからこそ、彼らが求めるものは効率化というよりも、「これをすることによって将来仕事になる。将来金になる。」ってところが強い。はるきなるほど。ゆうきつまり、自分のスキルアップに向かってがむしゃらに進んでいく人が、日本よりも多い傾向がある。で、自分はまさにそうしたアプリを作っていきたいから、それを東南アジアにも向けて展開していくってのは1つ戦略として持ってる。はるきなるほど。西坂さんがバイト経験の中で見てきた生徒さんの多くは、どちらかというと受け身で、とりあえずテストの点数あげるために続けてるような消極的な人が多かったって実感なんですね。ゆうきそうそうそう。〝自主的に考えて動ける人〟を増やすための教育サービスはるきじゃあ今は、日本の教育においてちょっともったいない部分があるというか、なんかおかしいというか、そこに違和感を感じてサービス開発を進められてるわけじゃないですか。ゆうきうん。はるき僕がそもそもの話で思うのは、子供って、やりたいことや逆にやりたくないことがある時期からある程度はっきりしてると思ってて。ゆうきうん。はるき「私水泳まじ無理、数学も絶対無理」って人いるじゃないですか。ゆうきいるね。はるきそれだけ好き嫌いがはっきりしてるのに、それでも塾をちゃんと続けてるのには何か理由があるんじゃないかなって、僕はちょっと聞いて思ってて。ゆうきあぁ、なるほど。はるきだから、西坂さんは塾に対してどういう捉え方をしているのかなって気になりましたね。ゆうきなるほどね。はるきそれこそ勉強が苦手な人とか親の影響で受け身ながらとりあえず入った人を、もっと積極性のある生徒にしていきたいって思いなのか。ゆうきうん。はるきもっともっと広い捉え方をしていて、今の日本の教育とか、その生徒たちが自分のキャリアを選ぶだったりとか、もしくはそのスキルアップっていうところをもっと意識できるような教育のシステムを作りたいとか。ゆうきなるほど。はるきどう考えてますか?ゆうきまあ最初は、既存の塾さんに自社のサービスを導入することで生徒にとっては考え方が身についたり、自主性のある人の増加を目指したいなと思っていた。それは今でも変わっていないといえば、変わってない。はるきうんうん。ゆうきけど、最近ちょっとそこが後者に寄り始めているのがぶっちゃけあって。はるきほう。ゆうきめっちゃ口悪い言い方をすると、既存の塾をぶっ潰したい。はるきおおっ笑ゆうき別に既存の塾の全てが悪いとは言わないけど、 今ある塾の多くが走ってる競争っていうのは価格の競争で、とにかく価格を下げて通いやすい塾を実現していこうぜっていう風になってる。はるき質よりも価格を優先している現状なんですね。ゆうきそう。で、価格が下がるってことは売り上げが下がることに繋がるから、結局集まる生徒さんのレベルっていうのも、仕方ないことに下がっていく。そしたら、塾内で起こる競争のレベルがどうしても落ちていく。はるき確かに。ゆうきそんな環境で、果たしてその子たちが自分のキャリアについて考える機会があるかと言ったら、まぁぶっちゃけないわけよ。はるきうんうん。ゆうき一方で、最近の日本の教育に不満を持つ人たちが多いからこそ「新しい形の塾を作ろうぜ!」って方もやっぱ世の中にはたくさんいる。はるきそうですよね。ゆうきWANTO(西坂が開発している学習塾向けアプリ)はそういった方向けのサービス。現状として、新しい形の塾を作りたい人は既存のシステムを使わざるを得ないから、むず痒いところに届くような機能が備わってないんよね。はるき新しい形の塾を作りたくても、既存のものを使わざるを得なければ、新しくやりたいことも完全にはできないですよね。ゆうきだから自分は、新しい次世代の教育をしていきたいっていう人たちが抱えている課題を解決するための社内管理システムとか、生徒の育成システムとかを作っていきたい。はるきなるほど。ゆうきそうすれば、既存の塾もお客さんを取るために質を上げたりと、必死になると思うんよ。はるきより良い教育を普及させるために、教育業界の競争を激化させるみたいなニュアンスですね。ゆうきそう。そしたら価格はこれ以上は下げれないっていう限界値が来るはずなんよ。その時に、その塾が潰れるか、新しい方向にシフトするかっていう風に変えることができる。はるきなるほど。ゆうきそうやって間接的にWANTOを通して塾の考え方や方針を変えることができるんじゃないかって最近は思い始めてる。はるきうんうん。ゆうきだからこそ、既存の一般的な塾に向けたサービスは意外と展開しない方がいいんじゃないかなっていうのが、今の気持ち。はるきじゃあつまり、西坂さんが応援したくなるような新しい形の塾を作り始めている人たちの活動を支えてアクセラレートするサービスっていう感じですね?ゆうきそうやね。心から応援したい〝できるだけ早く辞めさせる塾〟のおじさんはるき西坂さんがアプリ開発を通して応援したい人ってどんな人ですか?すでにいるならぜひ聞きたいし、もう少し抽象的にこんな人っていうのでもいいですし。ゆうきそうだな〜。まぁどんな人かってところで言うと・・・めちゃくちゃ究極だけど、「勉強を教えるってところにフォーカスをしていない人」。はるきへえ、面白い。ゆうきWANTO自体は、去年の休学期間の6、7月に開発して、8月にテストしたんよ。その時に考えた塾が、「できるだけ早く辞めさせる塾」で、俺はこれを作ろうとしたんよ。はるきできるだけ早く辞めさせる塾?笑今の塾とは真逆をいく塾じゃないですか。笑ゆうきだからこの塾は、絶対被らんと思ったんよ。それでサービスをパッケージ化して、テストマーケもやってって感じでやってたんやけど・・・そしたらいたんよ。はるきうん?ゆうき・・・3ヶ月で辞めさせる塾を作っている人が。はるきえ・・・いたんだ。笑ゆうきそう、そんな人が実はいた。でもその人は始めの頃、収益が立たな過ぎて1回ホームレスを経験して、それから資金調達をしてアプリケーションを作ったバケモンみたいな人で。はるきわお・・・笑ゆうきそう、だから俺はその人をめちゃくちゃ尊敬してて。はるき本当の意味で、人生かけてますね笑ゆうきその方は、実際めちゃくちゃ頭おかしいんよ。もう40歳くらいだからちょっと言葉選ばなあかんけど、 「デタラメ語」っていう意味わからん言葉を喋るんよ。はるきデタラメ語?ゆうき俺も真似できんけど、文法があって、なんか◎△$♪×¥●&%#?!みたいな感じで、それを会話にするんよ。神戸市のアントレの機関の方と2人で。はるきデタラメ語なのに理解できる人がいて、さらには会話も成立してると?笑ゆうきそう、なんか会話が成り立ってんねん。俺も最初、この人馬鹿なのかなと思ったけど、「なんでそういう喋り方するんですか?」って聞いた時の答えに俺は納得させられたんよね。はるきええ、気になる。ゆうきどういうことって思うやん?はるきうん。ゆうき彼が言うには、デタラメ語を話した時の対応が今の日本の教育の結果だって言ってて。意味わからん言葉を話す人に対して、学生って返し方に困って黙ったり、そのまま聞き流したりするじゃん。はるき確かにそんな人が多いイメージですね。ゆうきけど、その人は個性を大事にしていきたいって根本に思ってて。はるき個性を大事に・・・ゆうき自分で考えて、自分がどのように進んでいくのかを自分でちゃんと発信できる人を育てたいっていうのが狙いとしてあるよねって。はるきうんうん。ゆうきだから、そうした人は意味わからん言葉を言われても何かしらの対応をするとか、同じ言葉ではないけど、なんとかして伝えようとするとか。その気持ちが今の日本人にはないような気がしたって言ったんよ。はるきははぁ。ゆうきそれで俺は確かに、って思って。はるきうん。ゆうき俺自身も、最初はやっぱ口ごもった。けど、本当にそこで話したいっていう気持ちがあれば、どんな言葉でもいいから、伝わらなくてもいいから、行動するじゃん。はるきたしかに。ゆうきでも、それが今の日本人は圧倒的に欠如しているから、今の日本って伸びないんじゃないの?っていう問題提起をされて。それに対して俺は確かにそうだと思ったから、その人についていこうと思った。はるきなるほど。ゆうきちょっと話がそれてしまったけど、俺はその人の話を聞いているうちに、どういう人を応援したいかっていうのが見えてきて、それがスケジュール管理とか、考えてることを視覚化するツールだってことがわかった。しかも、それは今なお存在しない。はるきその方との出会いと彼の想いの実現が、WANTOの根底にはあるんですね。ゆうきそうやね。今俺が作ってるツールは、その人自身も作ろうとしてたらしくて。そんな時に、俺が彼の前に突然現れた。その人が昔作ろうとしたけど作らなかったアプリケーションを、似たような形で急に持ってきた。はるきすごい偶然。ゆうきそしたら、「君、それした方がいいんじゃないの。」ってフィードバックを受けたこともあって。はるきうんうん。ゆうきだから俺は、じゃあそれに絞ってやっていこうと思って、去年の8月くらいからこのアプリケーションを作り始めた。はるき本当に運命的な出会いだったんですね。ゆうきそんな感じで、要は自分の中でワクワクする人を応援したいってのが自分の心の声って感じかな。はるきいいですね。ゆうきそれにまぁ、なぜワクワクしたかってのは、ここまで勉強の話は1個も出てないってところなんよ、塾なのに。 はるきそう言われてみれば、確かに。ゆうき学力指導も勿論してるんだけど、その塾自体は学力指導をするための塾じゃなくて、本当に将来その子たちのキャリアとか考え方、もしも受験や就職に失敗しても、自立できる子供を育てたいっていう想いがある。はるきうんうん。ゆうきそんな風に、熱くてパッションを感じている人だからこそ、やっぱめちゃくちゃ自分も熱を受け取ったし、その人たちの存在や考え方が広まるようなサービスの手助けをしたいなって思った。はるきあぁなんか良いですね。次章へつづく・・・『Surronded by what you WANTO』※9/5公開予定